披露宴の余興『高砂』のお話し
2021/09/22 【披露宴&パーティ (Wedding party)】【神戸 結婚式場】 セレモニーコーディネーター
セレモニーコーディネーターの高橋です。
結婚式、披露宴も時代によって様々に変遷していますが、
中でも披露宴の余興というのも、ずいぶんと変化していますね。
もう大昔の話になってしまいますが、披露宴の余興というと
『高砂』を唄うというのが定番でありました。
しかし、最近は皆無と言ってもいいくらいです。
そもそもどういうものかと言うと
世阿弥が作ったと言われる『高砂』という能の謡いになります。
高砂席、高砂人形という言葉があるくらいで高砂は縁起の良い言葉というのは
わかっていただけると思いますが、おおまかな能の内容は、
高砂の松に老夫婦が現れ、その老夫婦が神様で住の江の松と合わせて相生松と
呼ばれている、という話をします。
松は常緑で古来より長寿を連想させ大変めでたいものと言われており、
夫婦愛や長寿の理想を表したものだそうです。

そこで詩吟や謡をされてる方が多かったので結婚式のめでたい席で
披露されることが多かったのでしょうね。
(詩吟は漢詩や和歌を吟ずる、謡は能の楽曲を謡うものですね)
20年くらい前の披露宴では、いきなりおじい様が飛び入りで謡いたい、
と言われて対応することなんかもありました!
新郎新婦が主役の宴席ではありますが、
こうして二人を祝いたい、という気持ちの表れで自ら余興をしていただく、
というのが本来の余興の形なのかも、と思った記憶があります。
当然、余興をしていただいて、会場はとても温かい雰囲気になりましたよ!
セレモニーコーディネーター
高橋